短編 怪談・実話系

深夜のコンビニバイト【ゆっくり朗読】3166-0110

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昔、コンビニバイトの夜勤してた時。

633 :本当にあった怖い名無し:2015/09/27(日) 00:37:21.79 ID:kMABQlSAO.net

おでんの容器を洗う時間で、深夜三時過ぎだったと思う。

結構、油汚れが酷かったから、念入りに洗ってたら女の客が入店したと思って

「いらっしゃいませ」

と振り向いたら全くドアも開いてなく誰も居ない。

寝ぼけてんだな……

と、また洗い物に集中してるとガラスの反射で雑誌コーナーに黒髪の長い女が居たのが見えたので、やっぱり来店してたんだと接客も意識してた。

一通りキレイにして電気ポットに水を入れて一段落。

黒髪の女客を待ち構えたんだけど全く見当たらない。

おかしいなと思って店内を確認したんだけど居ない。

本当に寝ぼけが酷くなったんだとレジに戻ろうとするとガラス越しに俺の後ろに女が見えてる。

今先に確認したのにあり得ない状況にパニクってすぐさま倉庫に走ったんだよ。

で、店内カメラのモニターを見てると何も映ってない。

でもたしかに俺は女を見た。

このコンビニに何かいるとしか思えなかった。

恐る恐る店内に戻っていった。

手にはモップで対抗する手段がこれしか思いつかなかった。

レジに立つとお札を数えたり雑誌コーナーから拝借した少年誌を読んだりして少し気分が和んでた。

ゴミ収集車が到着する時間だから弁当やパンの廃棄ゴミを倉庫から取りに行くその時に目の前に人の足が見えた。

え?と見上げると黒髪の女が首に縄を締めて天井から吊られてる。

女の顔は酷く青ざめてたし目は血走って俺を見下ろしてた。

お化け屋敷のような感覚で叫び声を挙げながら外に出た。

外に出て様子を見るとガタガタ身震いしてきたのが解った。

変な話だけど警察呼んだよ。

困り顔で自転車で駆けつけた二人の警察官に真面目に今までの話をする俺。

コンビニの中を確認する警察の後ろでビビりながら店内をあれこれ見渡してた。

警察官は

「たぶん見間違えですね、怖い映画とか思い出したんじゃないですか」

と苦笑いしながら落ち着いて諭してくれた。

「ですよね……」

と俺は言ったものの、警察に帰って欲しくなかったが、誰も居なくなったその後はいつでも逃げれるように入り口で待機していた。

それから早朝の交代までは何にも怖い体験はしなかった。

すぐにそこの夜勤は辞めた。

あんな怖い思いはたくさんだったから。

で、最後にあのコンビニの建っていた場所は古いアパートだったんだけど、住人の女性が入居しては立て続けに首吊って自殺してたみたい。

俺が見たのはその類いの幽霊か。

でもね、未だにその女、ガラス越しに見える時があるんだよ。

誰か頼む、本当に頼む、どうしたらいいどうしたらいいんかな?

どうしたら消えてくれんだよ。

どうしたらいいか泣けてくるよ、助けてくれ……

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1440010353]

 

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