短編 怪談

顔の四角いおじさん【ゆっくり朗読】

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当時私は2年生くらいだったと思う。

870 :本当にあった怖い名無し:2023/01/29(日) 00:21:08.32 ID:mCocdMWl0.net

私にはふたつ年上の兄が一人いて、その兄が突然おなかが痛いと言い出して小学校を休みがちになった。

病院に行くも原因は判明しなかった。

しかし、ぬるくして塩を入れた風呂につかると少しマシになるという。

そんな状態が1週間以上続き、さすがにおかしいと感じた母は同じクラブのAちゃんに連絡を取り、会いに行った。

Aちゃんは、いわゆる”見える子”。

霊感が強くて有名だった。

近所のスーパーまで来てもらい、Aちゃんに見てもらった。

母「Aちゃん、なにかみえる?」
Aちゃん「顔の四角いおじさんがついてる。…おじちゃん(うちの父親)ににてる。
悪い感じはしなくて、心配してるみたいだよ。」
とのこと。顔の四角いおじさん…皆目見当もつかない。

クラブのM先生もまた見える・祓える人であり、その人に相談して隣の県の霊媒師の先生を紹介してもらった。

そこに連絡をとり日程まで決まった日の夜、私の夢にフランス人形がでてきた。

このフランス人形は顔が陶器でできていて、実際に家にあった。

きれいな顔立ちとブロンド、ブラウンのフリルがたくさんついたドレスを着ていて白い肌がとてもきれいだった。

かなり幼い頃に祖母にもらったのだが顔を割ってしまってはいけないので、と取り上げられ物置のコンポの上に座っていたものだった。

そんな人形が、夢に出てきたのだ。

四角く、何もない部屋の中で棚の上に座る人形。

あっ。
この人形見たことある、と近づいたとたんスッと立ち上がって右頬を蹴り飛ばされた。
驚いて右頬を抑えた。
そこで目は覚めた。

翌日、朝食の際に母親にそれとなく夢の話をしてみた。

すると、遊んでほしいんじゃないの?とのこと。(当時ぬいぐるみが大好きで数々のぬいぐるみとともに寝ていた)

そうか、じゃあということでトイレやお風呂場の脱衣所、就寝時。お出かけの際は手作りのビーズのアンクレットなんかもつけてあげたりしてとにかくどこへ行くにも一緒だった。

その間も、兄の腹痛は収まらないままとうとう霊媒師の先生のところへ行く日がきた。

その日も当然、例の人形を連れていく。

兄の件の霊視も終わったところで、先生に「そのお人形かわいいね、ちょっとみせてくれる?」と言われ、そのまま人形を渡した。

先生は人形を両手でつかんで会話しているようだった。
うん…うん…みたいな相槌も打っていたと思う。

その様子を家族4人で見つめていたが、しばらくして先生は気分が悪くなった、と言って部屋を出て行ってしまった。

お弟子さん?みたいな人がきて場をつないでくれた。
何分か経って先生が戻ってきた。

「このお人形は、ここに置いていきなさい」理由を聞くと、このお人形には魂が入っていて元の持ち主の子のところへ帰りたがっているとのこと。

うちが今日ここへ来ることが分かり、わざと夢に現れて自分の気持ちを理解してもらえる人のところへ行けるよう仕向けたのだとか。

(兄の霊障と人形は無関係)このままこの人形を持って歩いていると、私が事故や病気になって死んでしまっていたとも聞いて震え上がった。

そうまでして、彼女は元の持ち主の子のもとへ帰りたかったらしい。
先生にこちらでお焚き上げして供養するから、と言われそのまま置いて帰った。

また、兄の腹痛については祖父実家(今は空き家)に位牌が放置されており、ちゃんと供養してほしいとのことで兄に霊障をだしたらしい。
(大人じゃなく、子供ならさすがに心配するだろ的な感じらしい)

その後、位牌を回収しに行ってちゃんとお仏壇構えて供養してます。

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