短編 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

ゆうれい屋敷【ゆっくり朗読】

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石じじいの話です。

875 :本当にあった怖い名無し:2019/08/12(月) 17:53:45.16 ID:zqSZ4dX/0.net

じじいは、国内外各地(国外といっても朝鮮、満州、蒙古ですが)を歩いた時、いろいろな「ゆうれい屋敷」を見たり聞いたりしたそうです。
それぞれの「屋敷」の話は、私のメモのいろいろなところに断片的に記録されているので、それら一部をまとめてみましょう。

(1)じじいの古い家

これは、以前お話ししました。死んだ母親の残像が出てくるというやつです。

(2)すべての出入り口と窓が内部からがっちりと閉じられている家

出入り口を閉じた後、どうやって出たのか?
老夫婦が住んでいたそうですが、ある日突然、密閉状態になったと。
「あけてなかにはいってみんのかな?」と近所の人に尋ねたそうですが、曖昧な返事だったそうです。
まあ、夜逃げでしょうかね。

(3)畳が湿る家

奥の八畳間の中心部の畳が気がついたら、じっとりと湿っているという。
床が高いので、床下に入って調べても何もなかった。
雨漏りもなし。
誰かが隠れて水を垂らしているのでは?と考えられましたが、そうでもなかったそうです。

(4)屋根を歩く人

夜、便所に行くために外に出ると、かわら屋根の上をがたがたと歩く音が聞こえたそうです。
懐中電灯で照らしても誰も何もいない。
夜行性の野生動物だったのかもしれませんが、目に見えないものが歩いているようだったと。

(5)かつて住んだ人の幽霊が出る屋敷

今まで住んだ人の幽霊が出るのだそうです。
その中には、存命の人もいたので「生き霊」も混じっていたのでしょう。
これ、同じような話があるようです。

(6)鴨居に不思議なお札がある家

お札が天井近くに貼ってあって、昔からそれを剥がすと住んでいる人が死ぬ、という言い伝えのある家があったそうです。
そのお札は、周辺の寺院、神社には見られないもので、また文字も読めないものだったと。
旅の行者がくれた、という話もありましたが、はっきりとしたことはわかりませんでした。

(7)地下室のある古民家

古い百姓屋敷でしたが、そこに立派な地下室があったそうです。
それは、地盤の泥岩を深く広く掘り抜いたものでした。
岩石に興味があったのでじじいは入ってみたそうですが、
真っ黒な硬い泥岩が真四角に正確に掘り抜かれていて、四面の岩石壁に人間の姿をうつしたレリーフ?が彫ってあったそうです。
とんでもなく臭い匂いで充満していました。
入り口は厚い板で閉じられていまて、階段がないので綱をつたって出入りしたそうです。

(8)幽霊?の写る座敷がある家

十二畳の座敷の襖の前で人の写真を撮ると、その背景(襖)に、いくつかの人の影が浮かび出たそうです。
人が立たずに襖だけを撮影しても、その影は写らない。
撮影するごとに毎回、写り込む影の位置や形、大きさが異なるのです。
薄気味悪いのですが、その家の住人は、正月にその襖のまえで着飾って家族写真を撮影していたそうです。
頼まれる写真屋さんは嫌だったのですが、商売なのでしかたがありません。
写真屋さんに写した写真乾板が残っていたらしいのですが、どうなったことやら。

(9)生き物が死ぬ部屋がある家

ある座敷に生き物が入るとすべて死ぬらしいのです。
人が入ってもなんともないのですが、他の生物が死ぬ。
走り込んだ猫がすぐに死ぬ。
ネズミが死ぬ。
ムカデが死ぬ。
クモが死ぬ。
夏に障子を開け放っているときにトンボが飛び込んできて、ぱたりと落ちて死ぬ。
植物は枯れなかったそうです。
しかし、なまもの(料理や肉など)は、腐らずに長期に保存ができたそうです。
家の人は重宝していました。

(10)柱に切り傷がある家

別に背比べで印をつけたものではなく、なにか大きな刃物でつけたような傷だったと。
傷のついた柱は2本で、別の部屋のものだったと。
街中の中古の家だったのですが、前の住人になにかあった、という話は聞かなかったそうです。

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