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短編 怪談

赤い光

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今考えれば信じられないというかアホみたいな話だけど、自分なりに怖かったので投下。

936 1/3 sage 2011/06/06(月) 00:43:30.87 ID:ieze/tzI0

うちの一帯は、三十年くらい前までは山しかなかったようなところを

切り崩して作ったいわゆるニュータウン。

自然といえば家のすぐそばにあるでっかい公園くらい。

俺は昔買ったエアガンを撃ってみたくて、夜一人でその公園によく撃ちにいっていた。

(ある意味自分が怖い人だという自覚はあったw)

でもチキンだから、一応辺りを伺って、誰もいないのを確認してから撃っていた。

ヤンキーとか怖い人に絡まれたら怖いし。

で、撃ち終わったら公園のなかの小高い丘にあるベンチでタバコを吸うのが習慣になっていた。

遠くにマンションが見えていて、街灯に照らされて人が歩いているのが見えたので、

こんなところでタバコを吸っている背徳感も手伝ってちょっとスリリングな気がしていた。

とは言っても、丘の辺りだけ木に囲まれているので、たぶんこちらのことは見えてないんだろうなーと思っていた。

そんなことをするのが習慣になっていたある日、近所の友達と会った時に公園の話になった。

「お前、あの公園の噂知ってるか?」

「いや、知らないけど」

「夜になると、赤い光が見えるんだって」

それを聞いた時、あぁ自分のタバコの火のことかな、と気付いたけど、それが怪談みたいになっているのが嬉しくて、

心のなかでニヤニヤしながら聞き返した。

「そうなんだ。お前は見たの?」

「ついこの前見たよ。赤い光がチラッ、チラッって3つ見えるんだ」

「三つ?他に何か見えたのか?」

三つって何だ。

周りには誰もいなかったはずだが。

「いや、暗いからそれしか見えなかったんだけどね」

「誰かタバコでも吸ってたんじゃないのwww」

「あー、そうかもなww」

相手は納得してくれたが、自分としては気になった。

その夜も、一人で公園に行ってみた。

こっそり公園のなかを見て回ったけど、他に誰かいる気配はない。

とりあえず丘に登って、いつも通りベンチでタバコを吸ってみた。

どうやったらこれが三つに見えるんだろう、とか考えていると、木の枝がポキッて折れる音がして、なんとはなしに上を見てみたんだ。

そしたら、猿みたいな格好をした生き物が枝の上にいた。

暗くてほとんどシルエットしか見えないんだけど、ただ、見た瞬間にそれが猿じゃないって分かった。

真っ赤に光った目がじっとこちらを見ている。

うめき声みたいな気味の悪い声をあげている。

思わず息を呑んで、凍りついた。

なぜ今まで気付かなかったんだろう?

軽くパニックになって、動こうと思っても体が動かない。

少しすると、そいつが枝をつたってこちら側に近づいてきた。

その瞬間、体が動いて、一目散に逃げ出した。

後ろを振り返る余裕もない。

とにかくダッシュして、公園の敷地から逃げ、近くのコンビニの前に行った。

少し息を整えて、冷静に思い返してみた。

こんな住宅地の真ん中に大きい動物はいないし、いたとしたらとっくに誰かに見つかっているはずだ。

でもあれが見間違いだったとも思えない。

ただそれをもう一度確認しに行く勇気はなく、そのまま家に帰った。

以来、あの公園に行くことはやめた。

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