短編 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

タイムリープ【ゆっくり朗読】5630-0101

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小さいころ、一日の中で何回かやり直しというか時間の巻き戻しがあった。

418 本当にあった怖い名無し 2013/11/17(日) 10:28:36.96 ID:GK9cHHzqO Be:

小学生のころの話で、やっと家についた!と思ったら、はっとしたら遠足で山の頂上に向かう途中だったり。

ゼリーが固まったから食べよう!と思って皿を並べてたはずが、キッチンに向かう途中でまだゼリーを作ってもいなかったり。

まあ子供だから妄想が先立ってたのかも。

一番よく覚えていて、いまだよく分からない話がひとつある。

小学生の自分と祖母だけが家にいたある日のこと。

祖母と自分がキッチンで、昼のにゅうめんと野菜の素揚げの準備をしていたら、ドオオンドオオンという音がして家が揺れた。

祖母が勝手口から外に出て、浅間山が噴火しただけだよ。といって戻ってくる。

噴火して大丈夫なん?と聞けば、遠いから大丈夫だという。そこで中断。

自分はリビングにいて、時計をみると朝七時。

祖父が扉をあけて自分に仏さんにお茶はいれたかという。

朝たしかにお茶をいれたはずだが、仏壇に確認しにいくとお茶が置いてなかったのでいれ直す。

祖父に、ばあちゃんはまだ寝てるんかと聞くと、ばあちゃんは今日は夕方まで仕事に出てるから昼はじじいが作るよ。と言ってくれる。

その日の昼はにゅうめんと野菜の素揚げ。

自分はテーブルを拭くだけで、手伝わずにぼんやりしてた。

そろそろ浅間が噴火した時間かな…と思ってドキドキしていたが、轟音も揺れも噴火もその日はなかった。

食事の後かたづけをしながら、浅間って最近噴火したっけ?と祖父に聞けば、

「いや?気になるのか?」と簡素な返事。

数日噴火に備えていたが、結局浅間は噴火しなかった。

(了)

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