短編 山にまつわる怖い話

女の祠参り【ゆっくり朗読】3257-0109

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私が小学校の頃、お盆になると毎年女だけで、山の祠みたいなとこにお参りに行きました。

93 :あなたのうしろに名無しさんが…:04/05/16 22:47 ID:4rW+5k3w

真夜中2時頃から登り始めるんですが、皆裸足で登ります。

アスファルトは途中までで、石ころが混じった道を懐中電灯を持って歩くのですが、その女だけっていうのが、月経がある女だけなんです。

私は小学校6年のお盆から、大学に進学するまで行きました。

そのあたりの家みんなが集まってするので、友だちの顔も見えたりするのですが、なんせ懐中電灯が1個だけなのでよくわかりません。

集まった中の一人の人が、祠の前でお経みたいなのを唱えて、みんなはそれを真っ暗やみの中聞く。

終わるとまた同じ道を通って帰るのです。

その間、誰も口を開いてはいけないのです。

小さいころから普通に行われていたので、なんにも不思議は感じませんでした。

高校最後の夏、お経が唱えられている時に、私は虫に刺されて、「痛ッ」って声出しちゃったんですね。

真っ暗だったから、みんな無言で『誰だ誰だ』みたいに当たりを伺ってて。

もう私はドキドキしちゃって、でもバレたらマズイと思って、みんなみたいにキョロキョロしました。

お経を唱えていた人(毎年持ち回りでした)がこっちに走って来て、私の隣の子の顔を懐中電灯で照らすと(その人だけ懐中電灯を点けていました)、バシバシ叩きはじめました。

周りの大人もです。

怖くて、私はなにも出来ませんでした。

それからの記憶はなくて、気付くと自分の部屋で朝になっていました。

母に昨晩のことを聞いても、「なにも知らない」と言うばかりです。

かといって、私だったなんても言えない雰囲気で…

結局、その叩かれた子が誰かもわからず、私は大学に入るために上京してしまって、そのまま結婚したので、お盆のその行事には参加せずじまいです。

まだ行われてるかもわかりません。

叩かれた子には悪いことをしました…

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