短編 洒落にならない怖い話

子供の名前【ゆっくり朗読】

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私は30歳の男です。

462 :本当にあった怖い名無し:2023/06/05(月) 22:13:54.25 ID:0+ZF2SBw0.net
これは最近親父から聞いた話で、私の生まれた時の話です。

ある晩、母から子供を妊娠したと聞きました。
親父は嬉しくなって色んな名前を考えたそうです。
親父は昔から何かあれば居間の仏様に拝み、お礼をし、報告をし、定期的に墓参りにもいってました。
毎晩、毎朝、仏様に拝むのが日課になっていました。

私の名前を色々と考えていた親父ですが、
出産予定日3ヶ月ほど前になり、ようやく1つの名前に絞り、決めました。
名前の漢字は省きますが、戦国武将や神様の名前を由来にしたような、あまり聞かない名前でした。

そして決めた晩。
親父は今の仏様に向かい、
「生まれてくる子供の名前は◯◯にしようと思います」と報告し、床につきました。

その日、親父は夢を見たそうです。

一面畳の大きな部屋に呼ばれた親父は、障子を開けてその部屋に入ったそうです。
そこには左右に5人ずつと、正面に1人鎮座していました。
今になって思うと誰もしらないはずなのに、親父は咄嗟に「ご無沙汰しております」と正座し頭を下げました。
「本日はどういったご用で来られたのでしょうか?」と問いましたが、反応がありません。

そこで頭をフル回転させた親父はハッとし「子供のことでしょうか?」と問うと、
正面の方が「ゔゔゔ、、ん」というような声で頷き、
その後ハッキリとした声で「子供を連れて行く」と言ったそうです。
親父は「それだけはやめてください」というも、
「子供を連れて行く」としか答えてくれません。

親父が更にハッとし「名前ですか?名前がいけないんですか?」と問うと、
また「ゔゔゔ、、ん」と頷き、そこで目が覚めたそうです。

親父は仏様にまずはお礼をし、姓名判断に片っ端から通い、決めた名前を仏様に報告。
その後、同じような夢を見なかったので、その名前が今の私の名前です。

後で聞くと、あまりにも仰々しい名前で、
周囲の反対もあったそうですが、一度決めたら意地になる性格の親父だったので絶対に変えないと思っていたのが、
どういう訳か寝て起きたら名前を姓名判断に委ねると言い始めて、母親は大層驚いたそうです。

おかげで私は姓名判断でみてもらうとめちゃくちゃ良い名前だと言われます。

以上です。
怖くなかったらごめんなさい。
私としては書いててもさぶいぼが出るので書いてみたかったです。

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