つくば市に昔《姉さんビル》とか、《姉ビル》と言われている建物がありました。
十何階か建ての公務員官舎で、同じ形をした建物が何件も建っています。
そのうちの一棟の壁いっぱいに《姉さん》と書いてあると評判になりました。
見物人が沢山くる、といったことはありませんでしたが、何度補修して壁を塗り直しても、《姉さん》と書いてある部分だけがはがれ落ちてくるというのです。
原因は姉弟の弟が交通事故で亡くなったから、などと言われていましたが、本当のところははっきりしませんでした。
もとになるような事故は無かった、と言われています。
私が大学生になったときはまだその壁はそのままになっており、実際に見に行ったところ、本当にくっきりと《姉》と出ていました。
《さん》の方は実際には言われれば見えるかなぁ、というレベルでした。
私は心底ぞっとしました。
それから一、二年たち、今度の壁の補修は徹底的でした。
元々そこの建物群は薄いクリーム色だったのですが、《姉さん》棟だけ周りと全く違ったオレンジ色に分厚く塗り直したのです。
しばらくの間、一棟だけ明らかに色の違う官舎がそびえ立っていました。
その後数年して、周りの建物も同じような色になりました。
それから《姉》の文字が現れたことはありません。
474 :あなたのうしろに名無しさんが:2001/05/24(木) 00:34
《姉さん》だけど、原因は昭和62年にあった交通事故と言われてる。
あの壁は直接の現場じゃないけど、すぐ近く。
つくばは、十人の研究者が相次いで自殺したこともある謎の地。
事故は多いですし、土浦学園線で、と言う噂はありましたが。
研究者・学生の自殺は今でも時々ありますね。
他の地域と比べて今でも多いかどうかは不明ですけど。
479 :あなたのうしろに名無しさんが:2001/05/24(木) 11:52
《姉さん》ビルとかつくばに関する話なら、荒俣宏の『日本妖怪巡礼団(集英社文庫 ISBN:4087497739)』に出てた。
出版が1991年なので情報は古いですが、読み物としては十分面白いかと。