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怖いお話.net【厳選まとめ】

中編 r+ 洒落にならない怖い話

某テレビ局封鎖フロア r+2716

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これは私がテレビ局でアルバイトしていた頃の話です。

一部フェイクを入れていますが、特定されないようにしていただけると助かります。

大学生の頃、私は水曜日が全休だったため、大抵水曜日にシフトを入れていました。コネで得たアルバイトで、仕事は非常に楽で、時給もかなり良かったです。社食も美味しく、表面的には最高のバイトのように見えました。

しかし、その待遇の良さからか、普通ではない体験をすることもありました。

私は幼少期から霊感がなく、幽霊を見たこともありません。それにもかかわらず、私は非常に怖がりで、見えない何かがいるような気がして、一人で寝るのが苦手でした。今でもその恐怖心は変わりません。

布団に横になると、頭の中で様々なことを想像してしまうのです。例えば、ベッドの横に怖い女の人が立っているように感じてしまい、その瞬間から頭が「くゎんくゎん」と揺れ、「サリサリサリサリ」という音が聞こえ始めます。この音があまりにも煩くて、最終的には眠れなくなってしまうのです。一時はこれが霊感なのかとも考えましたが、幽霊が見えるわけでもなく、声が聞こえるわけでもないので、単に脳が緊張しているだけだと思うようにしています。

とにかく、特別な霊的能力は持っていないことをまずお伝えしておきます。

テレビ局の建物は非常に複雑な構造をしていました。増築を繰り返したためなのか、外部から侵入されにくくするためなのか、私たちアルバイト仲間の間で諸説ありましたが、実際のところは誰も知りませんでした。

バイトに入りたての頃は、いつも迷子になっていました。私の働いていたオフィスは八階にあり、五階には飲み物や軽食を購入できる自販機コーナーがありました。そこには椅子やテーブルもあり、職員たちがよく休憩していました。

先輩に教えられた通り、私はいつもコーヒーを買いに行くのが日課となっていましたが、その自販機コーナーに行くのは一苦労でした。まず六階に降りて連絡通路を渡り、再び八階に戻って連絡通路を渡り、最後に五階へと降りるという経路です。正直、「こんな遠くまで行かなくても他に自販機があるんじゃないか?」と疑問に思っていました。

バイト中に一時間の休憩がありましたが、私は食事をとるのが遅いため、いつも時間が足りませんでした。しかしその日はなぜかお腹が空かず、ダイエットも兼ねて無理に食べずに館内を探検することにしました。

オフィスを出て一階ずつ下りて行こうと思っていたのですが、七階にある普段は閉まっている扉が、その日は開いていることに気づきました。それは六階の連絡通路の近くにある扉で、どうやらその先も連絡通路のようでした。

「今日はたまたま職員が使うために開いているのかな」と思い、少し入ってみることにしました。立ち入り禁止であれば看板が立っているはずだし、もし見つかったら「迷ってしまった」と言えば大丈夫だろう、と軽い気持ちで進みました。

その連絡通路は普通の通路で、六階の連絡通路と同じく外の景色が見えました。通路を抜けると、八階とほぼ同じようなフロアが広がっていました。左右に大きなオフィスがあり、ロッカーやトイレの配置も全く同じでした。

ただ一つ違っていたのは、八階では物置部屋として使われているスペースが、自販機コーナーになっていたことです。「なんだ、こんなに近くに自販機があるじゃないか!」と内心文句を言いながら、私は部屋に入りました。

部屋の中には一人の男性がいました。おそらく職員でしょう。彼は机に突っ伏して寝ているようでした。

「どうせ後でコーヒーを買いに行くことになるから、今のうちに買っておこう」と思い、自販機に向かいました。しかし、その自販機は非常に古びており、まるで何年も手入れされていないかのようでした。電源も落ちていて、本体は錆びつき、缶の見本の部分も埃まみれでした。

「何かおかしいな」と感じ、部屋全体を見渡してみると、部屋全体が異様に静かで、他の自販機も全て埃をかぶっていて、まるで長期間放置されているような雰囲気でした。男性は全く動く気配がなく、「この階が使われていないことを知っていて、サボりに来たのだろう」と考え、私は静かに部屋を出ようとしました。

その瞬間でした。

一歩踏み出そうとした時、突然頭が「くゎんくゎん」と揺れ、「サリサリサリサリ」という音が聞こえてきました。体はまるで金縛りにあったかのように重く、倒れそうになりましたが、埃まみれの床に座り込むのが嫌で、なんとか近くの椅子に座り込みました。

頭が重く、腕を枕にして机に突っ伏しました。まるでさっきの男性と同じような姿勢でした。

「何かがおかしい…」という感覚が「空気が重く感じ、背筋に冷たいものが走り、絶対におかしい、早くここから逃げたい!」という強烈な思いに変わりましたが、体は重く、頭を上げることができません。その時、「ズズズッ」という椅子を引く音が聞こえました。

目線だけを動かすと、あの男性が私の横に立っていました。白いシャツの所々が焦げ茶色に変色し、ベルトのバックルは私の方を向いているのに、足は逆方向を向いています。

彼の顔が見えたのは、その後でした。男が私を覗き込むようにしゃがんだ瞬間、私はその顔を見てしまいました。

顔はひどく歪んでいて、汚れた印象でした。片方の目は黄色く濁り、黒目が見えず、もう片方は空洞になっていました。上唇は裂けており、歯がむき出しになっていました。前髪はまばらで、ところどころからクリーム色の物体が溢れていました。そして遅れて、ひどい臭いが襲ってきました。

ゴミのような臭いとは違い、もっと塩辛い、しょっぱさのある臭いでした。吐き気がこみ上げてきましたが、体には力が入らず、私は「このままこの気持ち悪さで死ぬのかな…」と思いました。

次に気がついた時、私は病院のベッドにいました。

最初、白い壁があの自販機コーナーに似ていてパニックになりかけましたが、看護師さんや両親が駆けつけてくれ、なんとか落ち着くことができました。

私の手は包帯で覆われ、血が滲んでいました。どうやら爪が剥がれてしまっていたようです。パニックで暴れたために手に痛みが生じ、痛み止めの点滴をしてもらいました。

時刻は既に遅く、面会時間も終わっていたため、説明は翌日ということになり、両親は帰りました。点滴も外され、私は病室で一人になりました。

一人になった瞬間、あの出来事が次々と思い出され、恐怖に押しつぶされそうになりましたが、点滴に眠くなる成分が含まれていたのか、いつの間にか眠りに落ちていました。

翌日、検査を受けましたが異常はなく、手の治療を続けるということで夕方には家に帰ることができました。帰宅後、両親から聞かされた話はさらに私を震え上がらせました。

あの階は七年前、あの自販機コーナーの窓から飛び降り自殺をした男性がいた場所で、その後何人もその男性の姿を見かけたため、封鎖されて放置されていた場所だったそうです。私が入り込んだ日も鍵は確かに閉まっていたはずで、なぜ私が入れたのかはわからないとのことでした。

監視カメラも設置されていたのですが、電源は入っておらず、映像は残っていなかったとのことです。しかし、その日のお昼過ぎに突然その部屋の映像が管理室に映り、私は窓から飛び降りようとしていたそうです。

本来開かないはずの窓を無理やりこじ開けて飛び降りようとしていた私は、手を怪我してしまったようです。しかし、映像には私の腰のあたりに見えない何かが抱きついているように映っており、私は辛うじて落ちずに踏みとどまっていたといいます。管理人たちは急いで現場に駆けつけ、私を引き上げたのです。

その場の管理人の話では、私の上半身は落ちようともがいていたのに、下半身は何かに掴まれているかのように動かず、まるで上半身と下半身が綱引きをしているように見えたそうです。

私はその日、ふわっとしたチュールスカートを履いていました。管理人は「スカートの広がり方がどこかおかしかった気がする」と言いましたが、その場の緊張感で詳細はよく覚えていないとも語っていました。

その後、職場に迷惑をかけたためバイトを辞めるつもりでしたが、職員たちは「辞めなくてもいい」と言い、説得してくれたため、最終的には卒業するまでバイトを続けることになりました。

あの階で私が見た男性は、果たして飛び降りた人だったのでしょうか?

なぜ私はあの連絡通路に入れたのか、そしてなぜ飛び降りずに済んだのか、その理由は今も分からないままです。

これが、私の体験した出来事です。


180 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:07:06.34 ID:xzD1tx+D0.net
「窓が開かないように板が打ち付けてあるってことだけど、普通に通路から外が見えたの?それと、防犯カメラが電源入ってないのに映ったってこと?」

181 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:09:02.48 ID:yAxcQm0B0.net
「すみません、少し勘違いがあったかもしれません。あの連絡通路の先にオフィスや給湯室、トイレなどがあって、さらにその奥に自販機コーナーがありました。連絡通路自体には板は打ち付けられていませんでした。そして、防犯カメラについてはおっしゃる通りです。」

184 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:29:52.01 ID:mifj4WI60.net
「レイアウトがイメージしづらいんだけど、通路を抜けた先にあるオフィスから普通に自販機コーナーにアクセスできるんじゃない?」

185 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:45:00.71 ID:yAxcQm0B0.net
「説明不足でごめんなさい。手書きで間取り図みたいなものを書きました。赤い部分が自販機コーナーです。スマホから描いたので雑ですが、おおよその位置関係がわかればと思います。」

187 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:53:39.01 ID:mifj4WI60.net
「ありがとう。見たけど、やっぱり普通にアクセスできそうに思うんだけど。どうやって侵入禁止にしてたの?オフィス全体を封鎖してたの?」

188 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 15:54:13.00 ID:xzD1tx+D0.net
「ありがとう。読み返して気づいたんだけど、七階の連絡通路だけ封鎖してたの?それとも、通路とその奥のオフィスとか自販機コーナー全部?」

189 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 16:12:53.30 ID:yAxcQm0B0.net
「>>187さん、>>188さん
連絡通路の入り口にある扉が封鎖されていたので、通常は自販機コーナーだけでなくオフィスやトイレも含めてアクセスできないようになっていました。その扉には職員証をかざす必要がありました。これで伝わりますでしょうか?」

190 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 16:22:53.22 ID:mifj4WI60.net
「ああ、そういうことか。連絡通路を含めてブロック全体を封鎖してたんだね。確かに自販機が撤去されてない時点でそんな気もしてたけど、普通は回収されるもんだからさ。」

191 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 16:23:52.72 ID:yAxcQm0B0.net
「すみません、説明が足りなかったみたいです。少し補足しますね。

赤い丸が自販機コーナーの位置です。A館、B館、C館が連絡通路で繋がっているイメージを持ってください。

普段の自販機コーナーはA館の八階からB館の六階を経由して、さらにB館の八階、最終的にはC館の五階にあります。

この体験の時は、A館の八階からA館の七階、そこからB館の七階に進んでいました。そして、B館の七階にある連絡通路が封鎖されていたということです。」

192 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 16:27:13.61 ID:yAxcQm0B0.net
「>>190さん、ベンダーマシンって自販機のことなんですね。確かに封鎖するなら自販機は普通撤去しますよね。腐ってもテレビ局ですから買い取りの費用はありそうですが、わざわざ残しておく理由はないですし。不思議です。今度、当時の職員さんに聞いてみます。」

194 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 16:50:49.19 ID:mifj4WI60.net
「>>192
了解。ちなみに自販機は通常リースか、飲料メーカーの関連会社が持ってるもので、一部は設置場所の所有者が買い取ることもあるけど、基本的には回収するものだからさ。放置するのは本当に例外的なことなんだよね。」

196 :本当にあった怖い名無し:2016/07/20(水) 17:15:09.64 ID:yAxcQm0B0.net
「>>194さん、本当にありがとうございます。おっしゃる通りですね。局が買い取っていたとしても、わざわざ残す理由はないですし、不思議な点が多いです。当時の職員さんに聞けたら、またお話ししたいと思います。」

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1468681132/]

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