短編 洒落にならない怖い話

【自己責任系】蒼い着物の老婆【ゆっくり朗読】2600

投稿日:

Sponsord Link

三年前に仕事で関西に行った時の話。

556 :本当にあった怖い名無し:2015/04/19(日) 22:17:05.50 ID:4/0FzduJ0.net

残業で遅くなり、ホテルにチェックインしたのが午前二時半くらい。

で、何階か忘れたけどとりあえずエレベーターに乗り部屋に向かった。

大手の普通のビジネスホテルって、大体エレベーターを降りると右か左どちらかに通路があって、

突き当たりの左右に部屋がある丁字型の造りになってるでしょ?

その時のホテルはエレベーターを降りて右のすぐ突き当たりの壁に、

左は何~何号室、右は~何号室ってプレートが貼ってあって、それを見て左だと思って曲がったんです。

夜だから少し薄暗い廊下だったけど、曲がってすぐに一番遠い奥の部屋と、

そこから自分のちょうど真ん中あたりに、人が二人、こちらを向いて立ってるのに気がついた。

こんな夜更けに何してんだろ?と思いながら部屋番号を探しながら歩いて行くと、

二人に近づくにつれ空気が重く、寒くなってきた。

そして二人の様相もだんだん見えてきた。

二人は年配のお婆さんで、髪はきちんとセットされている。

服は二人とも青い着物みたいなんだけど、もっと分厚い冬に上に羽織るような着物で、下はモンペみたいなのを履いている。

そしてなんだか目のあたりが二人とも黒い。すごくドス黒い。

ヤバいヤバいと思いながらも、早足で部屋を探しながら歩くとどんどん近づいて来る。

少し前から気付いてたんだけど、このお婆さん達には目がない。

二人とも眼球がないのか、両目がボッコリへこんでいる。

そしてなんていうのか、人の気配が全くない。

二人の間を通過するときは全身鳥肌で、変な汗が出てチビりそうだった。

一番奥に着きそうになるが、まだ部屋はない。

最後の部屋番号も違う。

ないない!部屋がない!逆だ!間違えた!

恐る恐る後ろを振り返ると二人とも向きを変え、こちらを向いている。

怖くて失神しそうになったが必死に走って逆に戻った。

また二人の間を通過する時に何か聞こえたが、それどころではない。

逆の一番奥に部屋はあった。急いで鍵をさして部屋に入る前に、後ろを確認したらすぐ後ろに二人が立っていた。

二人とも信じられないくらいに大きく口を開け、真っ黒い穴三つの顔で

『じゃあじやゃじゃあじゃやじゃあじゃああ』

みたいな感じで、耳じゃなく脳に響く感じで叫ぶ。

そのまま扉を閉めすぐフロントに電話して来てもらった。

錯乱して従業員に不審者だのお化けだ警察だってわめいてたら、

防犯カメラの確認をしてくれたらしいが、俺以外何も映ってなかったらしい。

あれから今でも少し耳がおかしい。この話をした友達もそのあと見たらしい。

今思い出しても恐ろしい。

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1424981423/l50]

 

Sponsored Link

Sponsored Link

-短編, 洒落にならない怖い話

Copyright© 怖いお話.net【厳選まとめ】 , 2024 All Rights Reserved.