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短編 山にまつわる怖い話

名もない低い山【ゆっくり朗読】3165

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うちの実家のほうにあった、名もない低い山の話。

134 :あなたのうしろに名無しさんが…:03/01/16 15:23

幼稚園、小学校の裏手にあるその山は「裏山」って呼ばれていて、山頂に児童公園が作られてた。

昼休みなんかに、こぞって小学生が遊びにいくような場所。

でも、この山、山頂に続く道の途中に、戦争の慰霊碑、小学校とちょっと離れたところにお寺、そしてまたちょっと離れたところに神社がある。

しかも、時々自殺するかたがいるという、ちょっと怖そうな場所。

その山での出来事。

・犬の散歩をするために、夕方、夏の6時ぐらい?に俺がその山をのぼっていたら、慰霊碑の近くの斜面(道はなく、人が上れないところ)に、真っ青な炎が見えた。

数秒して消えたけれど、「あ、やべぇ」って思って速攻引き換えした。

いつも散歩してると『もっと歩く』って感じで帰るのを拒否する犬も、この時はふもとまっしぐら。

・同じく犬の散歩をするため、夕方6時ぐらい?に、おかんと兄貴が山を登っていた。

すると、またその慰霊碑の近くに来た時、突然、自分達の目の前約10メートルほど先に、白い人の形をした煙が出現。

勿論、焚き火の季節じゃないし、他に人もいない。

2人と1匹、やっぱりふもとまっしぐら。

・中学の時、『見ちゃう』友達、『すごく感じる』友達、『けっこう感じる』友達、『雰囲気を感じる』友達、『全然感じない』友達、総勢10人程で肝試しをかねて花火をすることになり、山頂へ。

すると、空気が違うんだ。

なまあたたかいのと、ねばぁぁぁぁぁっとした空気。

で、山の斜面のほうからはとてつもなく冷たい空気。

とりあえず花火をしよう!と蝋燭やらバケツを準備したものの、花火に火がつかない。

今日の昼に買ってきた花火、ゼンブ火がつかない。

そうこうするうちに一番『見ちゃう』友達が、バケツの水をばしゃーーっとこぼして、広げてた花火をひっつかむと、「走らないで、おりるぞ」と一言。

俺自身、見るってことは(上記の青い火以外)ないけど、今まで斜面から感じていた冷たい空気が、山頂全体に満ち満ちてることに気付いて、一瞬で総毛だった。

みんな、いちもくさんに山を降り、結局小学校で花火を再開したんだが、今度はばっちり火がつくんだよ。

やっぱり、そういう場所ってのは何かしらあるんだってことを強く認識してからは、遊び半分で(肝試しとか)のぼるのはやめようって思った。

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