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床下にいた人たち rw+5,745

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夏休みに何か高収入のバイトがないかと友人と探していたときのことだ。

バイト雑誌をめくっていると、「山小屋の管理を一日お願いしたい」という募集が目に留まった。日給は二万円。条件が良すぎると思いながらも、すぐ電話をかけたが、その号ではすでに締め切られていた。

ところが翌週、同じ募集がまた載っていた。今度は話が進み、ファミレスで面接をすることになった。初老の男は穏やかな口調で仕事内容を説明し、バイト代は翌朝に支払うと言った。俺と友人は即決し、地図を受け取って当日を待った。

現地は市街地からそれほど離れていない私有地の山林だった。「この先、私有地につき進入禁止」と書かれた金網の前に、面接で会った男が立っていて、俺たちに鍵を渡した。金網を抜け、十分ほど山道を歩くと小屋が見えてきた。

丸太小屋を想像していたが、実際は安っぽいプレハブだった。風呂はなく、食料も持参。だが仕事内容は軽い清掃と、外に置かれた植木鉢への朝夕の水やりだけだという。二万円なら文句はない。

小屋の中にはテレビもなく、時間を潰すために持ってきた携帯ゲーム機やトランプで夜まで過ごした。エアコンはなかったが、森に囲まれているせいか暑さはそれほど感じなかった。

夜、簡易ベッドに横になると、妙に寝苦しかった。

夢を見た。
自分の体の下から、無数の手が伸びてきた。白く、冷たい手だった。触られ、絡みつかれ、引きずられる感覚だけが残っている。

翌朝、最悪の気分で目を覚ますと、友人も同じような顔をしていた。話を聞くと、見た夢の内容がほとんど一致していた。

しばらくして友人が言った。
「なあ、この床、揺れてないか」

言われてみると、確かに水の上に寝ていたような、微妙な揺れを感じる。プレハブは地面から少し浮いており、支柱で支えられている構造だった。

気になって外に出て、床下を覗いた。

友人が叫んだ。

そこにあったのは、無数の腕だった。青白く、切断された腕が床下いっぱいに散らばっている。よく見ると、それはマネキンの腕だったが、その一本一本に女性の顔写真が貼られ、名前がマジックで書かれていた。数は五十本近くあった。

俺たちは何も言えず、その場から離れ、外で朝を待った。

七時過ぎ、男が現れた。何事もなかったように二人分のバイト代を手渡し、こう言った。
「よければ、あと三日泊まらないか。三日分で六万円払う」

俺たちは即座に断り、そのまま山を下りた。

振り返ると、男は携帯を耳に当て、こちらを見ていた。何かを確認するように、何度もこちらに視線を向けていた。

帰宅後、何気なく封筒を開けた。

中には、一万円札が四枚入っていた。残りの二枚は、紙幣ではなかった。

色褪せたポラロイド写真だった。
床下で見たものと同じ、女性の顔。
裏には、マジックで名前が書かれていた。

それは、昨夜、夢の中で最初に触れてきた手の、持ち主の名前だった。

[出典:9 本当にあった怖い名無し 2006/05/11(木) 17:15:39 ID:nwwQJx300]

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