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短編 山にまつわる怖い話

山のかかし

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知り合いの話。

大学の研究室で山に登った時の事。

廃村を見つけたので、そこで一泊することにした。

まともに残っている家屋敷は一つだけで、その前にはかなり広い田圃があった。

田圃は荒れ放題で水も入っておらず、案山子が一つだけ、ぽつんと立っていた。

翌朝、起き出してきた者は田圃を見て唖然とした。

一晩寝ている間に、田圃は見渡すかぎりの案山子で埋め尽くされていた。

どれもぼろぼろで、その数は百を優に超えていたらしい。

帰り道では、その廃村を通らなかったそうだ。

友人の話。

学生時代、彼が所属していたサークルでのことだ。

キャンプ地の横に廃棄された田圃があり、そこに案山子が一つ残されていた。

彼はテントを設営する前から、その案山子に違和感を感じていたらしい。

そのうちに、違和感の正体が分かった。

どこに行っても、あの案山子は、常に顔を彼の方に向けているのだ。

案山子が動いているらしいことを先輩に訴えると、こう言われたそうだ。

案山子だって寂しいだろうし、好奇心もあるんだろうさ。

急に拍子抜けして、そのまま最終日まで過ごしてしまったのだという。

知り合いの話。

家族で山の高原に遊びに出かけたのだという。

ススキの野原で秋の風を楽しんでいる時、妙なものに気がついた。

原っぱの向こう側に、案山子が一つだけ立っていた。

案山子といっても、全身をくねらせているように動いている。

こんな人里離れた場所に電気はないだろうし、動力は一体何だろう?

そんなことを考えていたそうだ。

子供がいきなり、おーいと言って、その案山子に向かって手を振った。

案山子は、ひょいと手を上げて振り返してきた。

それを見た途端、彼は子供を抱えて車まで走り戻ったそうだ。

581 :あなたのうしろに名無しさんが……:03/11/16 23:43
とうとう、くねくねが……

583 :雷鳥一号:2003/11/16 23:52
>>581
やっぱり連想しちゃいますか。

この話は、以前の職場の同僚から聞いたのですが、思わず「おおっ!」とこぶしを握ってしまいました。

この気持ち、怪談コレクターなら分かってくれるのではないかと(笑)。

その人は、生きている案山子を見たで~、くらいのつもりだったみたいで、くねくねの話を教えると「わしゃ発狂しとらん」と言下に否定されました。

しかし、くねくねって一体ナンなんでしょうねぇ?

(了)

 

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