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白いもや

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五年ほど前、小さなインク工場に勤めていた頃の話。

2007/10/05(金) 02:27:29 ID:oBOSx20z0

一階は工場とトイレ、二階は事務所とその奥に応接室と更衣室という構造になっていた。

私は正社員として毎日、社長の奥さんは週に三度やってきて、二人で事務を担当だった。

その日、いつも通り朝一番に出社して工場のシャッターを開け、花の水を換えたり、新聞を社長の机の上に置いたりと朝の準備をして、最後に出勤簿を自分の机の上に置いた。

会社は社長と営業さんが二人、工場は四人しかいない小さなところだったので、タイムカードは置いておらず、出勤してきた人は、まず事務所を通り奥の更衣室へ行き、もう一度事務所に戻ってきて判子をついて、そのまま一階の工場へ行くことになっていた。

まだ少し時間があったので、いつもどおり鞄から小説を出し読んでいたら、突然、目の前に白いもやが広がり、本どころか自分の手が見えなくなってしまった。

白内障にでもなったのか?と思い、周りを見回してみてもやはり白いもや以外何も見えず、焦って立ち上がると一瞬でもやのようなものが消え、いつもの事務所の自分の机の前だった。

手鏡で自分の目を確認しても何も異常はなく、夢でも見たのかな……と思って、ふと見ると出勤簿の今日の日付のところに、社員全員の判子が押してあった。

不思議に思い急いで一階の工場へ行くと、既に全員が出勤してしかも作業着へ着替えていた。

そして、階段を下りている私を見て、

「あれ?等々力さん、今上にいた?」

と驚いた顔をした。

「はい。ずっと事務所で、自分の席で本読んでたんですが……」

と言うと、社員全員が口をそろえて、

『今日は事務所には誰もおらず、出勤簿だけが置いてあった』

と言った。

私も他の社員さんも、頭の中が「?」だらけでした。

 

517 :本当にあった怖い名無し :2007/10/11(木) 17:49:44 ID:XZ5iZdFu0
この話読んで思い出したんだが……

その昔、ある男性が車で山間部を走っているとき、男性の前の車には子供連れの家族が乗っていた。

どこかのトンネルを抜けたとき、あたりに霧というか靄がかかって、男性は視界が狭くなると危険だからとスピードを緩めたが、家族連れの車は速度を落とすことなく霧の中へ。

幸い何事もなく、すぐまた次のトンネルに入ったが、前にいるはずの家族連れの車が見当たらない。

速度を落としたので距離が空くのは当然だが、時間的にもそれほど距離が空くとは考えづらい……

気になった男性は加速してみたが、ついに家族連れの車は見つけられなかった。

……という話を昔読んだことがある。アメリカの話だった。

下手すると投稿者は、そのままこの世界へ戻ってこなかったのかもしれんな……

 

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