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短編 ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間

プリングルスおじさん

更新日:

顔がパンパンに腫れたプリングルスのおじさんと連れている子供

1:2013/05/20(月) 07:01:06.43 ID:3UH0BEqg0

僕の学校の通学路にはプリングルスのおじさんと呼ばれる、顔がパンパンに腫れたおじさんがいました。

おじさんは少し知恵遅れなのかな?と思われる新太君という十五歳くらいの子供を連れていました。

おじさんは通りがかる小学生に向かっていつもこう話しかけます。

「この子と握手してくれないかな?」

大抵の子は気味悪がって逃げてしまうのですが、僕は子供心になんとなく新太君に同情して握手をしました。

「いい子だね」

おじさんが本当に嬉しそうな顔をしたため、僕も良いことをしたと嬉しくなりました。

次の日、おじさんと新太君はいつもの場所で待っていました。

「この子と握手してくれないかな?」

僕が昨日と同じように手を差し出し握手をすると、ものすごい激痛が走りました。

新太君は手のひらに画鋲のようなものを忍ばせていたのです。

「君のことだけは許せないんだって」

おじさんの冷静な声が響きます。

なんで?同情の裏の優越感を見透かされたのか……

僕は瞬間的にいろいろな事を考えました。

でも、こんな仕打ちをしなくたって……

助けを求めるような目でおじさんを見ると、おじさんは申し訳なさそうな顔でこう言いました。

「おじさん、新太に君が息子だったらよかったのにって言ってしまったんだ」

「新太~。ごめんな~。ごめんな~」

僕はその後泣きながら学校に駆け込み、先生たちに一部始終を話しました。

事件はすぐに校内放送で全校生徒に知らされて、先生達も数人で見回りに当たるなど緊張した雰囲気が漂いました。

プリングルスのおじさんは、それ以来姿を消してしまったのですが、かわりにこんな噂が立ちました……

「新太君は病気をうつすために握手してたんだって」

この噂はわりと最近まで僕を悩ませました。

(了)

 

 

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