中編 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

三日後の俺【ゆっくり朗読】1700

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凄い不思議な事が起きたからちょっと聞いてくれ。

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/24(金) 23:00:01.20 ID:JrYYZocnP

多分訳の分からない話になるだろうし、オチもないから根気強く読まなくてもいいので聞いて欲しい。

くどいかもしれんが、信じてくれなくてもいいから暇つぶし程度に聞いてくれたら嬉しい。

自分は名古屋駅のとある飲食店で働いている一人暮らしのフリーターだ。

ある日たまたまシフトが被った市川さんと雑談している時に「そういえば昨日、清助君がビックカメラのイヤホンコーナーでイヤホン見てるとこ見かけたんだけど新しいのでも買うの?」て聞いてきたんだ。

しかし俺は昨日ビックカメラのにも行ってないし、ましてやイヤホンもバリバリ現役だから買う予定もない。

だから「俺昨日ビックカメラにすら行ってないから人違いなんじゃない?」て言ったんだけど市川さんいわく、めちゃくちゃ似てたらしいんだ。

それで次の日

いつも通り家を出て自転車に乗ってイヤホン付けてバイト先に向かうか、て思ったら片方のイヤホンから音が出なくなってたんだ。

それでその日バイト終わりにビックカメラのイヤホンコーナーに行って新しいイヤホンを買ったんだけど、そういえば昨日市川さんが俺に似た人がイヤホンコーナーで……て言ってたけど俺も結局来ちゃったな……てふと思い出したんだ。

それから数日後

その日はバイトが遅番で閉店後にバイト仲間と雑談してたら、今度は今成さんが「そういえば昨日三省堂書店で清助君を見かけた」て言ってたんだ。

だけど昨日三省堂書店にも行ってないしそもそも本、漫画ですらここ数年読んでもないし買ってもいないから「人違いなんじゃない?」て言ったんだけど、今成さんいわく、俺にめちゃくちゃ似てたらしいんだ。

それでその話を聞いた後に市川さんとの会話を思い出して、もしかしたら俺明日三省堂書店に行くことになるのかな?(笑)……て思ったんだ。

それで次の日

いつも通りバイトが終わって家に帰ろうと思ったら母親からラインが来てて「今妹と名古屋駅にに居るんだけど清助も名古屋駅に居る?」て。

それでその後、母親と妹と落ち合ってご飯食べてさて、帰るかて思ったら妹が「参考書が欲しい」て言い出して三人で三省堂書店に行って妹が参考書を見てる時に暇になったからPC雑誌を立ち読みしてたんだけどその時、あ、俺結局三省堂書店に来てるじゃん……て今成さんとの会話を思い出したんだ。

それで数日間間があったとはいえ、二度もこんな事が起きるなんておかしいって思って少し整理したんだ。

それで二回とも俺が三日後に行動しなければならない、行かなければならない場所に俺に似た人を市川さん、今成さんが見かけているから、自分でもアホだとは思ったけど、三日後に行かなければならないとこに行けば俺に似た人と会えるんじゃないか?て考えに辿り着いたんだ。

それでその時たまたま名古屋駅のTSUTAYAで一週間レンタルのDVDをレンタルしてたんだけどいつもなら一週間まるまる借りて返すところを何時もより三日早くに返しに行ったんだ。

それで当日内心ワクワクしながらTSUTAYAに行ったんだけど。

ま、当然ながら俺に似た人は居なかった……

そんな事ならいつも通り一週間借りておけば良かった……て思いながら店を出た時に俺の目の前に俺に似た人が通り過ぎて行ったんだ。

一瞬「え?」て固まったけど直ぐに我に返って後を付けようと思って後を付けて行ったんだ。

後ろ姿しか見えないけど確かに微妙な猫背加減も、それに一番大きかったのが着ている服も同じだったんだ。

ただ自分の後ろ姿なんて見る機会なんてそうそう無いから、似ているとはいっても確証が持てなかった。

だからなんとかして正面を見ようと少し早歩きで追いかけたんだ。

それでそいつはビックカメラのエスカにつながる階段を降りて行ったから俺もついていきエスカのUNIQLOの店に入って行ったから俺も入ったんだけど、そこで見失ったんだ。

エスカのUNIQLOに入ったことがある人はわかるだろうけど、あそこ全然広くもないし複雑な形もしてないか見失うって事が無いんだけど、それでも見失ったんだ。

しかし見失ったけど確かに俺に似ている人を後ろ姿ではあったけど確認が出来たから今度こそ!て思ったのだが三日後に行かなければ場所、なんてそうそうに思いつかなかったんだ。

それで今度は自分に似た人と会うためだけにDVDをレンタルしていつもより三日前に返しに行ったんだけど結果は……会えず。

それでそんな出来事も忘れかけてた時地元の友だちから「今度泊まりがけで東京に旅行いくんだけどお前もくる?」てラインが来たんだ。

俺はタダのフリーターだし別に店の重要ポジションでもないから休み申請出せば大抵休みが貰ええるから

「オッケー俺も行くわー。んで期間はどれくらい?」て聞いたら「二泊三日間」て返事がきたんだ。

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それで、俺は思い出したんだよ。

俺に似たヤツのこと。

もしかしたら出発する日に家に帰れば俺に似たヤツが居るんじゃないか?て。

だけどTSUTAYAで会った時からもう3、4ヶ月は経ってたしバイト先でもそれ以降俺に似た人を見かけたって話も聞かなかったからやっぱ辞めるか……て思い、出発当日。

その日は昼の12時にみんなで集合して夜に車で出発予定だったんだ。

それで車の運転は交代交代でやっていくって形で出発の時間の夜になった。

それでジャンケンして勝った奴が好きな順番を選ぶって事で決まって(ちなみに俺含め四人)それでジャンケンしたらたまたま俺が勝ったんだ。

それで俺はまたあの俺に似た人の事を思い出して、そうそう試す機会ないしやってみるか……て思い「俺一番最初に運転するわ」て言って俺が一番に運転することになり東京向けていざ出発!て時に「わりぃ、俺家に忘れ物したから一旦家まで行っていい?」

て言って自分の家に車で向ったんだ。

それで近くのコインパーキングに泊めて「んじゃ直ぐ戻るから車で待ってて」て言って家に行こうと思ったら……

居たんだよ。

夜の10時ってこともあって真っ暗だったから確証は持てないけど俺に似た奴が10メートル先ぐらいにポケットに手ツッコミながら俺の住んでるマンションの玄関に入っていくのを。

正直この時好奇心より恐怖心の方が少し上だったけど、こんなチャンス二度とないして思ってダッシュでマンションの玄関に入ってエレベーターに乗ろうと思ったら、もうすで俺に似た奴はエレベーターに乗った後で1階、2階、て上がっていってる最中だったんだ。

んで俺の住んでる部屋が4階なんだけど、もし4階で止まったらビンゴだな、てドキドキしながら待ってたら、止まったんだよ、4階で。

もうその時全身の鳥肌が立った、ホントにこれ俺行っていいのか?俺殺されるんじゃない?てそこに数十秒立ち止まったけど車の中には友人も待たせてるし意を決して俺もエレベーターに乗って4階に向ったんだ。

それで自分の玄関につき、さて、開けるか、て思い、まずは鍵がかかってることを確認、その後鍵穴に鍵を挿した瞬間。

や、ちょっとまて、インターホンを押してみよう……と思い、インターホンを押した後直ぐにインターホンのカメラから映らないとこに移動して少し待ったけど誰も出てくる気配なし。

そして、よし、開けるか、と鍵で施錠を外しドアを開けたら、誰も居なかった。

風呂場、トイレすべて見たけど居なかった。

というか、部屋の間取りが1Kなので隠れる場所もなく仮に居たとなれば直ぐに見つかるのだけど見当たらなかった。

それでその後は普通に車に戻って二泊三日の旅行をして帰ってきた。

そしてちょうど昨日帰ってきて今に至る。

結局この出来事はただの俺の勘違いだったのかすべて幻だったのか、それとも現実だったのかすら結論づけることも出来ない出来事だった。

手がかりも何もないしあれから特に変わったこともない。

(了)

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