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短編 怪談

玄関の前に誰かいる

更新日:

私が小学生のとき、父と母と弟である団地に住んでた。

705 :本当にあった怖い名無し:2013/04/03(水) 15:37:28.72 ID:jKnSjjmr0

一日中雨がすごくて雷もゴロゴロとうるさかったある晩、トイレに行こうとした母が突然あわてた声で

「玄関の前に誰かいる」と父を叩き起こした。

その声で起きてしまった私と弟に

「あんたらは部屋におり」と言い父を先頭に母と二人で玄関に向かった。

父が恐る恐る覗き穴を見ると、そこにはギャルが一人ケータイをいじりながら階段の一段目に座ってた。

「女の子が座ってる」

「……こんな夜中にどないしたんやろ」

って声が聞こえてきた。

玄関にチェーンをかけて扉を開け

「あんたこんな夜中にどないしたん」と母がギャルに声をかけた。

ギャルは「……出川さんのお宅やないんですかぁ?」と言っていた。

「出川さん?そんな人知らんで」

「でもぉ、出川さんがここの住所言うてたんですよぉ」

「……あんただまされてるんちゃうの?」

ギャルいわく、最近知り合った出川という男に

「両親に会わせたいから家に来てよ」と言われてここの住所を聞いてきたとのこと。

駅から歩いてここまできたけど出川と連絡がつかず困っていたそう。

「もう遅いし、電車も終わってるやろ?旦那と家まで送ったるからちょっとまっとき」

「いえ、大丈夫ですぅ、一人で帰れるんでぇ」

「じゃあタクシー呼んだるから」

「大丈夫です」

「こんな雨の中、どないして帰るんよー」

母とギャルのこの押し問答が続く中、部屋で待機してた私と弟は気になって襖を少し開け玄関のほうを覗いてみた。

金髪のロングでミニスカートを履いたギャルとスエットの父と母が見えた。

「じゃあせめて傘くらい持っていき」

「はぁ、ありがとうございます」

「ほんま大丈夫なんやね?」

「はいぃ」

「気をつけて帰るんやで?」

「ありがとうございましたぁ」

って声と、扉が閉まる音が聞こえた。

ため息をついて

「あんな若い子、こんな時間に出歩かせて親はなにしてるんやろなぁ」

と母が言い布団に入った。

すると今まで黙っていた父が

「あの子、一日中豪雨やったのに傘持ってなかったよなぁ、なんで濡れてなかったん」

「そ、そういえばそうやなぁ……」と言ったあと弟が私に向かって

「お姉ちゃん、お母さんは誰とお話してたんやろ?誰もおらんかったよねぇ」と言った。

顔面蒼白になる父と母と私。

父が立ち上がり玄関へ行き、覗き穴をのぞくとそこにあげたはずの傘が転がっていた。

もう十年くらい前の話で、五年ほど前から別の場所に住んでいる。

(了)

 

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