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短編 山にまつわる怖い話

ガサガサ音

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これは私が中学二年生の時に経験した話です。

私の街は市内でも田舎の方にあり、周りは山に囲まれていました。

そんな訳で、小学生の頃は友達と学校帰りや家に帰ってから山へ入り、虫取りや秘密基地を作ったりして泥だらけになるまで遊んでいました。

しかし中学生になるとテレビゲームや部活動へ夢中になり、外で遊ぶ事自体が殆ど無い状態でした。

ところが中学二年の夏休み明けから、ちょっとしたきっかけで友人とまた山に入り秘密基地を作ることにハマり出しました。

小学生の頃とは違い、体格も技術も一応は進歩していた訳ですから、秋に入る頃は山の中で拾った太い木や竹を使って長椅子や外壁まで完成し、冬までには屋根まで作る計画が進んでいました。

ですがほぼ毎週の様に限られた時間の中で頑張ってはいても、中々制作が思うようには進まず、日を重ねるごとにどんどん寒くなってきました。

そこである日、友人の提案で暖をとるため焚き火をする事になりました。

今思い返せば、乾燥する季節に山の中で焚き火をする事自体がとんでもなく恐ろしい事ですが、当時はとにかく寒いから暖まろうと思い、周りから燃えそうな枯れ葉や木々を集めて穴を掘った地面に入れ、火を付けました。

なんだかホッとするような暖かさに作業は中断し、皆で火に当たりながら談笑していました。

火を付けてから十分を過ぎた頃でしょうか。会話の合間に

カサ、カサカサ……

と、誰かが山の中を歩くような音がし始めました。

最初は、たまに遊びに来る後輩が来たのかと思い音のする方を見たのですが、誰もいません。

念の為に全周囲全方角を見てみましたが人影はなく、カサカサと枯れ葉を踏んで歩くような音だけが鳴り続いていました。

風の仕業なのかもしれないなと友人と話しましたが、それなら木の上の方も音を出すはずです。ですが風は吹いていても穏やかで、木々を騒めかせるほどではありません。

なんだか少し不気味な気分になってしまったので、今日はもう帰る事にし、消火の為に焚き火へ土を掛け始めました。

するとこれまでとは違う異常なほど激しい音で「ガサガサ!!」という音が響き、白装束のような格好をした何かが物凄い速さでこちらに向かって走って来るのが見えました。

「ヤバい逃げろ!!」

危機を感じた私達は全速力で山を下り、転びながらもとにかく夢中で逃げました。

なんとか山の麓まで辿り着き、あれは一体何だったんだ?と皆で話していると、荷物一式を忘れてしまった事に気付きました。

その中には自分らの身分を証明するようなものもあったので、引き返さないわけにもいきません。

あれはおそらく山の持ち主だろうと結論を出した私たちは、説教を受ける事を覚悟して焚き火のところまで戻りました。

ところが戻ってみると、何の変化もありませんでした。

逃げ出す寸前、確かに消化処理をしたはずの焚き火もそのままで、土がかかった形跡もありません。

白装束のような恰好の何かも見当たりません。

荷物も紛失することなく、そのまま置いてありました。

今でも友人たちと集まれば、あの体験はなんだったんだろうとよく話題になります。

それ以降、あの山には近付いていません。

(了)

 

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